成分と薬用効果


 

スリランカ紅茶教室 NO2
 


紅茶にはフラボノイドと呼ばれる酸化防止化合物が、茶の重量の36%含くまれています
 紅茶を継続的に飲むことにより胃、肺、腸、皮膚、心臓血管の病気や、ある種の癌を予防する効果があります



 毎日紅茶を飲むことは心臓疾患の予防に役立つと言われています

  茶の生葉の中には75〜80%の水分が含まれており、残りの固形物の中には,タンニンを主とするカテキン類とカフェインを主とするプリン塩基、たんぱ く   質、セルロース、ペクチン等、植物色素としては葉緑素、カロチノイド、ビタミン等が含まれています 
  一般の植物成分に比べ、テアニン(茶のうまみ成分)やカフェインを含み、タンニン含有量の多いこと、無機成分としてマンガンやフッ素が多いことがわか  っています




カテキン類

  お茶には8種類のカテキンを含む約70種類のポリフェノールが存在します
   カテキン類の中のエステル型カテキン、カフェイン、テアニンを含んでいる物を茶の種であると言われています
   ツバキャ山茶花にはエス  テル型のカテキンが含まれていないためお茶の木とは区別されています
 
一般的にはタンニンと総称されています

 
タンニン → 8種類の物質からなっているカテキン類の主たる物
         多数の要素の中で共通した要素としてフェノール性水酸基を持つことから、最近はタンニンの事を一般的に「ポリフェノール」と呼ば         れるようになりました 
         ポリフェノールの中でフラボノイドと呼ばれる色素成分の一種としてカテキンが位置づけられています
 薬理作用→1、抗菌作用 2、抗酸化作用 3、コレステロールの抑制4、血圧の上昇の抑制 5、血糖上昇抑制作用 6、坑突然変異作用
 ポリフェノール→ 茶の中のカテキン類は加工される過程でいろいろな種類のポリフェノールに変化します、萎凋や加熱による茶葉の酸化・発酵        の工程と原料に含まれる成分の違いによりそれぞれのお茶の特性を備えたポリフェノールに変化します  


 茶の中には12%〜20%ほど含まれています

      含有量は茶樹の品種、収穫期、産地によって著しく異なります(アッサム種は19〜22%を含みますが日本茶では15%程度と言われて          います)
        カテキンの生合成には光と温度が重要な要素とされる為、充分な光を得る事が出来た茶樹の方がカテキン含有量は増えています
        日本茶用茶樹の場合は紅茶用茶樹に比べてカテキン含有量が少ない(2/3になる)
        茶樹の種類によるカテキン含有量の違いも見られます、アッサム種、中国大葉種です
        地域、栽培されている茶樹の特性により作られる葉も緑茶、紅茶と違ってき、又製造する茶に適した茶樹への改良がなされています

 酸化酵素で酸化するときれいな赤色を出し、いわゆる紅茶色となります
     カテキン類は紅茶製造中に酸化酵素の作用を受け酸化するテアルビジン(10〜15%)と言う褐色の色素とテアフラビン (0.5〜1.5%) と言う橙赤色の二種類を生成します
 この鮮紅色がテアフラビンといわれる物質です

    テアルビジン、テアフラビンは紅茶特有の水色や滋味を出します、またカテキン酸化物とアミノ酸やたんぱく質が反応して香気成分          の生成を行います
      茶の木にはあらゆる部分にカテキン類が含まれていますが、特に芽の部分には非常に多く、一番茶よりは2,3番茶の方に多く含まれ
      ています
      カテキンの合成には光が重要な役割を果たすため、充分な光を与えられた茶樹の方がカテキン含有量は増加します
      茶樹の中のカテキン類はお茶として加工される過程でさまざまな種類のポリフェノールに変化します
      お茶の加工の方法の違いによりポリフェノール含有量も支配されます
      紅茶→ 渋味色素はテアフラビン、テアフラビンと言う物質からなります

 !.血中コレステロールを減少させ動脈硬化の予防に役立つ

    血管内にコレステロールや脂肪、カルシュウムが沈着して血管壁が硬く、内腔が狭くなる状態を動脈硬化といいます。紅茶や緑茶には
      この食事により増加するコレステロールを抑える作用があります


2. 過酸化資質の生成を抑える働きがあり老化防止に役立つ 
    
3. 風邪のウィルスを抑えるため予防治療に効果がある
    テアフラビンの働きによりウィルスの種類に関係なく有効に作用し即効性があります、但しミルクを入れるとテアフラビンがミルクの
     たんぱく 質と結びついてこの作用は弱まります。
     抗ウィルス作用が優れている為うがい薬に引けを取らない効果があります


4. ガン細胞の増殖を抑制する作用も期待が持てています
   ボリフェノールがガン細胞か別の血管に接着するのを著しく阻害する作用が見られます

5. アレルギーの予防にも効果的
   花粉症、アレルギー性鼻炎、どのお茶にも50%の効果が見られています
     ビタミンやカテキン類が目の周囲の皮膚に浸透して有効に作用します




 カフェイン

  植物に含まれている塩基(アルカリ性)有機化合物(プリン塩基)の総称をアルカロシドといいます、その中の代表的なものとしてニコチン、モルヒネ
   コカイン、カフェインが上げられます
   カフェインは1820年に初めてスイスのルンゲがコーヒーの中から発見し名付けられました
   1827年イギリスノウドリーが紅茶の中から発見してティーン(茶素)と名付けました
   その後ドイツのムルダーとジョブストの両氏がこの二つはまったく同じ化合物であることを実証しました 


 茶の中の苦味を生み出しています
紅茶の中には2.5〜5%含まれています

   焙煎前のコーヒーと紅茶の生葉では紅茶のほうが3割前後多く含まれています、それぞれの製造工程の違い、飲み方の違いにより
    紅茶におけるカフェイン含有量はコーヒーの半分に低下します
   コーヒーは焙煎される際に豆の細胞が破壊されるため抽出液にカフェインの溶け出す量が多くなります
   紅茶は茶の製造工程で発酵させます、このため葉の細胞には損傷を受けませんので溶け出すカフェインの量も適度に抑えられます


 60度以下の温度ではゆっくりと溶け出しますが、80度では急激に90度では即時に溶け出します

水には溶けにくく、アルコール類、熱湯には良く溶けます
 1. 利尿、発汗作用を活発にし、身体の老廃物の排出を促す

2. 心臓の機能を高め、対内の血液循環や新陳代謝を活発にする

3. 中枢神経を刺激し、思考力のパワーアツプにつながる

4. 疲労回復を助ける
   カテキン類とアミノ酸の相乗効果により胃への刺激が緩和されます
    中枢神経の興奮によって現れる疲労をカフエインが抑制します
    脂肪の燃焼を促進させたり、眠気を覚ます作用やダイエットにも効果があります
    ダイエット効果では、砂糖の方がカフエインより早く体内に吸収されるので作用も砂糖の方が先に出ます

 その他の成分ではビタミンB群・カロチンとビタミンE・フッ素・無機成分・アミノ酸などが含まれます


 紅茶用品種を原料として製造された紅茶は他の茶よりカフェイン、タンニンの含有量が多く認められます
特に熱帯産の茶葉は地域的にタンニン含有量が多く、又春茶の方が夏茶よりタンニン、カフェイン供に多く可溶分も増加します

紅茶の興奮作用は紅茶の中に含まれているアミノ酸(甘み、旨み成分20種類位)の中のテアシジンがカフェインの作用を抑制するため穏やかになります
湯の中に溶け出したカフェインがタンニンと結合した状態で体内に取り入れられるためカフェインの効力が大幅に抑えられ、そのためゆっくり、やさしく身体に作用します

カテキン類とアミノ酸の相乗作用によりカフェインが中和され、胃の刺激が緩和されます
        カフェイン含有量
         日本茶 2〜3%   紅茶 3%   コーヒー 1
         1杯におけるカフェイン含有量
         コーヒー 100〜150mg  茶 50〜75mg  コーラ 30〜50mg
         1日の摂取量における症状
         250mg 摂取  神経過敏 興奮状態 睡眠障害
            1000mg 摂取  不整脈 耳鳴り 神経高揚 感覚障害


コーヒーと紅茶のカフェイン含有量を比較してみますと紅茶の方がコーヒーより3倍も多く含まれています
焙煎コーヒー100gから抽出されるコーヒー液は約カップ10杯分、紅茶葉100gからは平均30cap以上茶汁を得る事が出来ます、このため1cup当りのカフェイン含量は紅茶よりコーヒーの方が多くなります


1. 美味しい紅茶の条件  2. 成分と薬用効果  3. スリランカの紅茶  4. Ceylon Teaの歴史
5.  等級区分  6. ジェームステーラー  7. ポリフェノール  8. 茶の木
9. 茶の起源 .10.紅茶製造   11.カフェイン